2020年10月の読書メーター

10月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:974
ナイス数:63

プラトンとの哲学――対話篇をよむ (岩波新書)プラトンとの哲学――対話篇をよむ (岩波新書)感想
哲学者の思想解説だけではなく、今まさに「プラトンと」対話することで哲学に対しての理解を深めていく。取り上げている対話篇の掘り下げ具合がハンパないので自分の読み方の浅さに気づかせてくれる。物腰は柔らかいが芯の通った語り口で読者を導いてくれる良書。
読了日:10月31日 著者:納富 信留
サロメ (岩波文庫)サロメ (岩波文庫)感想
世紀末芸術つながりで読了。ビアズレーの挿絵のインパクトと福田恆存の古き良き訳文が相乗効果を産み出していた。平野啓一郎訳の光文社古典新訳文庫も流し読みしたが良くも悪くも「軽く」なってしまっている印象なので世紀末感を味わいたい方には福田訳をオススメしたい。
読了日:10月30日 著者:ワイルド
世紀末芸術世紀末芸術感想
19世紀末から20世紀初めにかけて印象派への反動としてヨーロッパで同時多発的に勃発した頽廃・装飾・神秘的な芸術の魅力について多角的に論じている。ゴーギャンナビ派ムンクなど、好きな画家の一筋縄ではいかない特質や意義が理解できたので興味深く読めた。
読了日:10月30日 著者:高階 秀爾
ヘーゲルとその時代 (岩波新書)ヘーゲルとその時代 (岩波新書)感想
クソ真面目かつ堅物感溢れる著者による、当時のヨーロッパ情勢とヘーゲル思想の関係性にフォーカスした新書らしからぬ密度の一冊。通読しただけで理解できる筈もなく、ヘーゲルが後世に与えた影響について言及した五章から読み始めるのも一つの手だと思う。
読了日:10月19日 著者:権左 武志
ヘーゲル 生きてゆく力としての弁証法 (シリーズ・哲学のエッセンス)ヘーゲル 生きてゆく力としての弁証法 (シリーズ・哲学のエッセンス)感想
弁証法解説の方向性が若干自己啓発じみている印象を受けるが、主要概念のみに的を絞っており、ヘーゲル入門書としてはまずまずの内容。シリーズ書籍(哲学のエッセンス)の宣伝や親バカっぷりを随所に挟みつつ、読者を優しくサポートしてくれる一冊。
読了日:10月16日 著者:栗原 隆

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