2020年04月の読書メーター

4月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:1175
ナイス数:49

対話の哲学 ドイツ・ユダヤ思想の隠れた系譜 (講談社選書メチエ)対話の哲学 ドイツ・ユダヤ思想の隠れた系譜 (講談社選書メチエ)感想
「対話」という斬新な視点でユダヤ人思想家たちの議論を紐付けていく。まるで著者の授業を受けているような感覚になるので、未知のトピックにもかかわらず読みやすかった。言語から攻めるアプローチは興味深かったがユダヤ教との関連性については言及されず。
読了日:04月22日 著者:村岡 晋一
枯木灘 (河出文庫)枯木灘 (河出文庫)感想
100%方言の淡々とした会話、そして複雑極まりない家族構成で途中挫折しかけたが、ようやく物語が動き出した中盤以降は主人公の心情変化が何となく分かってきた。アタマではなくカラダで書いたようなフィジカルな文章は今まであまり読んだことがなかったので新鮮に感じた。混沌としたリズム感が肌に合うかどうかは意見が別れると思う。
読了日:04月11日 著者:中上 健次
破戒 (新潮文庫)破戒 (新潮文庫)感想
文学史で教わった作品ということで身構えて臨んだところ、思ったよりも堅苦しく感じなかったのは、キャラの立った脇役や信州方言のお陰だと思う。物語の大筋は既に割れている作品ではあるが、重層的な構造やクライマックスのエモさなど、やはり名作の名に値する作品なので、前半はダルくても放り出さずに頑張ると、かなりのカタルシスを得られると思う。
読了日:04月02日 著者:島崎 藤村

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