2021年05月の読書メーター

5月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1173
ナイス数:95

ケインズ―“新しい経済学”の誕生 (岩波新書)ケインズ―“新しい経済学”の誕生 (岩波新書)感想
岩波新書青版の割には比較的読みやすい。理解の度合いはさておき、経済ど素人の自分でも最後まで興味深く読むことができた。とはいえ数式も容赦なく出てくるので適度に読み飛ばしたが、なぜ「一般」理論なのか、という部分は理解できた気がする。ケインズの革新性と毒舌っぷりがビシビシ伝わる名著。
読了日:05月24日 著者:伊東 光晴
論文の書き方 (岩波新書)論文の書き方 (岩波新書)感想
著者自身の実体験を通して文章の書き方を解説しており、岩波新書青版にしてはかなりの読みやすさ。小手先のテクニックではなくアウトプット一歩手前の思考に焦点を当てており、書くことの難しさや奥深さについて考えさせられる。講談社現代新書『本はどう読むか』と合わせて読むと尚良し。
読了日:05月19日 著者:清水 幾太郎
入門!論理学 (中公新書)入門!論理学 (中公新書)感想
論理学の考え方を豊富な具体例と共に解説している良書。論理学の概念と一般的な言語使用との違いを明確に示してくれるのでありがたい。気の抜けたユーモアも随所に現れ、こんな授業だったら受けてみたいなと思わせる内容。著者によるツチノコのイラストはジワジワくるので必見。
読了日:05月14日 著者:野矢 茂樹
はじめての言語ゲーム (講談社現代新書)はじめての言語ゲーム (講談社現代新書)感想
読みやすさは評価できるが、若干「言語ゲーム」を拡大解釈しすぎており、風呂敷を広げすぎな印象が否めなかった。ウィトゲンシュタイン入門として読むと肩透かしを食らうので、ウィトゲンシュタインの伝記および宗教・歴史・現代思想トリビア集的な感覚で読むと丁度良いと思う。
読了日:05月05日 著者:橋爪大三郎
ウィトゲンシュタイン入門 (ちくま新書)ウィトゲンシュタイン入門 (ちくま新書)感想
前期から後期までの思想を伝記的なエピソードを挟みつつ一通り解説している。一回読んだくらいで理解できるはずもないのだが(これは読み手側の問題)、ウィトゲンシュタインの人物面および思想面の魅力を伝えることには成功していると思う。他の哲学者とは一線を画す孤高の学者だと感じた。木田元ハイデガーの思想』のウィトゲンシュタイン版といった印象。
読了日:05月01日 著者:永井 均

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