2020年06月の読書メーター

6月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:911
ナイス数:36

ハイデガー入門 (ちくま新書)ハイデガー入門 (ちくま新書)感想
表面的な『存在と時間』の読み方を「平仮名読み」と一喝するかと思えば「この章はちょっと難しかったよな?このポイントだけは押えとけよ」と急に優しくなるツンデレ著者によるハイデガー入門。プラトンアリストテレスギリシア哲学を学ぶ必要性を感じた。ハイデガーについては木田元氏の著作しか読んだことがなかったが、着目点が全くと言っていいほど異なるので新鮮だった。
読了日:06月27日 著者:細川 亮一
死刑 その哲学的考察 (ちくま新書)死刑 その哲学的考察 (ちくま新書)感想
カントの道徳論を経て得意技のフーコー権力論に持ち込み、ラストはデリダdisを挟んで18世紀イタリアの聞いたこともない哲学者が登場する。各概念の噛み砕き方は丁寧だが、想定内の範囲に結論が収まってしまった感あり。死刑賛成派の人の反応が気になる。
読了日:06月25日 著者:萱野 稔人
サルトル全集〈第29巻〉言葉 (1964年)サルトル全集〈第29巻〉言葉 (1964年)感想
いわゆる自伝的な自伝を想定して読むと肩透かしを食らう。特殊な家庭環境・地域で育った少年が、いかにしてノーベル文学賞を辞退するような人物になったのか。自分という存在を徹底的に他者的な視点で眺めている可愛げのない子供だが、書くことへの熱い想いは伝わる一冊。
読了日:06月18日 著者: 
読書について 他二篇 (岩波文庫)読書について 他二篇 (岩波文庫)感想
表題作を含む三つの論文から成るが「著作と文体」では当時のドイツ語の乱れについてとにかく激高しており、著者の血圧上昇が心配になる。表題作は「古典以外はマジクソ」としか言っていない。ドイツ語が分かったらもっと楽しめたであろう温度高めな一冊。
読了日:06月06日 著者:ショウペンハウエル

読書メーター