2020年03月の読書メーター

3月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1149
ナイス数:75

沈黙 (新潮文庫)沈黙 (新潮文庫)感想
四半世紀の積ん読を経て読了。布教を目的にポルトガルから来日した司祭の物語。異教徒弾圧、キリスト教が日本に根付くか否か、イエス・キリストへの信仰とは?という一筋縄ではいかないテーマに真っ向から対峙したヘビーな小説だが、読む者を引きずり込むパワーがある。結末が分かりづらかったのが惜しい。名作と言われる所以が分かった気がする。事前に『イエスの生涯』を読んでおくと、より楽しめると思う。
読了日:03月25日 著者:遠藤 周作
キリスト教の歴史 (講談社学術文庫)キリスト教の歴史 (講談社学術文庫)感想
聖書から現代に至るまでのキリスト教の主要概念を、各時代の思想家・哲学者の主義主張と絡めて解説しており、サラッとしているようで実はなかなか中身の濃い一冊。十九世紀あたりから急に難解になるので要注意。著者は教会の牧師でもあったようだが、一歩引いたスタンスでキリスト教を客観的に見ているように感じた。
読了日:03月22日 著者:小田垣 雅也
イエスの生涯 (新潮文庫)イエスの生涯 (新潮文庫)感想
神格化された存在ではなく一人の無力な人間としてのイエスを描いており、聖書から「真実」と「事実」を慎重に読み取りつつイエスの肖像に迫っている。時代に運命を翻弄される「悲しみの人」の姿が印象に残った。聖書入門書とも言える、初心者には打ってつけの一冊。
読了日:03月19日 著者:遠藤 周作
不安の概念 (岩波文庫)不安の概念 (岩波文庫)感想
「不安」とは何なのか、様々な角度から定義した上で「不安」との関わり方を模索する、というような内容だが、とにかく回りくどくて読み続けるのがしんどかった。教義学やヘーゲルを理解していないからかもしれないが『死に至る病』に挑戦する勇気は失せつつある。
読了日:03月08日 著者:キェルケゴール

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