2019年07月の読書メーター

7月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1332
ナイス数:32

社会的共通資本 (岩波新書)社会的共通資本 (岩波新書)感想
市場経済の原理に振り回されることなく、持続可能な社会・環境を作るためにはどうすればよいか、経済学の観点から論じられた一冊。19年前に出版された本だが、現在の日本の状況を予見して警鐘を鳴らしているように思われる。クルマ社会、学校教育のくだりが秀逸。‬
読了日:07月31日 著者:宇沢 弘文
灯台へ (岩波文庫)灯台へ (岩波文庫)感想
約400頁の長編だが、さほど長さを感じなかったのは「意識の流れ」の手法がくどすぎず、且つ「女性」や「芸術」などの要素が絶妙なバランスで物語を成り立たせていたからだと思う。今まで読んだウルフ作品の中では一番好み。「静けさ」が印象に残る作品。
読了日:07月28日 著者:ヴァージニア ウルフ
現象学 (岩波新書 青版 C-11)現象学 (岩波新書 青版 C-11)感想
1970年発行、初心者向けの入門書かと思いきや、新書とは思えないハードな内容。これ1冊で何かが分かったかというとほぼ何も分かってないに等しいので、次のステップの書物を読む必要がある。フッサールハイデガー、及びサルトルメルロ=ポンティの確執の描写は木田氏ならではだと思う。
読了日:07月18日 著者:木田 元
戦乱と民衆 (講談社現代新書)戦乱と民衆 (講談社現代新書)感想
一般市民と戦争についてのシンポジウムを元にした内容だが、感情的に語られがちな「戦争」というテーマについて、専門家が史実をもとに考察することは意義があると感じた。都市の文化的価値が終戦のタイミングを左右するという話も興味深かった。
読了日:07月11日 著者:磯田 道史,倉本 一宏,フレデリック・クレインス,呉座 勇一
キリスト教の歴史 (講談社学術文庫)キリスト教の歴史 (講談社学術文庫)感想
内容が堅そうで数年積んでいたが、読み始めると思ったより読みやすく、キリスト教と思想との関係について大まかな流れを把握することが出来た。歴史的事実の解説のみにとどまることなく、随所に著者の所感が顔を覗かせるところが人間味があって良い。
読了日:07月06日 著者:小田垣 雅也

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