2018年12月の読書メーター

12月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1310
ナイス数:45

へたも絵のうち (平凡社ライブラリー)へたも絵のうち (平凡社ライブラリー)感想
日経新聞の連載をまとめたもので、語り口調のため読みやすい。波瀾万丈すぎて唖然とするエピソードの数々は、さぞかし日経の紙面で浮いていたと思われる。読み終わった後、国立近代美術館で開催されていた熊谷守一展に行けなかったことを激しく後悔した一冊。
読了日:12月22日 著者:熊谷 守一
暇と退屈の倫理学暇と退屈の倫理学感想
暇と退屈というテーマを突き詰めていった結果、到達した着地点はかなり想定外なものだったが、読み終えた直後は時空を超えた旅行を経てきたような感覚になった。難解な理論を具体例と共に丹念に検証しているので、ギブアップせずに無事ゴールできた。
読了日:12月21日 著者:國分 功一郎
別のしかたで:ツイッター哲学別のしかたで:ツイッター哲学感想
140字で世界を切り取る手腕は鮮やかすぎて、芸術の域に達していると言っても過言ではないと思う。言葉に対する神経の使い方・執着が尋常ではない印象。理解が難しいものも多いが、何気ない思考のダダ漏れ感がとても楽しめるのでオススメ。
読了日:12月17日 著者:千葉 雅也
リタ・ヘイワースの背信リタ・ヘイワースの背信感想
それぞれの章が丸々登場人物の独白(改行なし)で占められており、とにかく読みにくい上に人物相関も分かりづらい。終盤で漸く小説らしい箇所が現れたものの結局謎に包まれたまま終了。プイグのデビュー作を読んでみたいというマニア以外にはオススメできない一冊。
読了日:12月11日 著者:マヌエル プイグ
継母礼讃 (中公文庫)継母礼讃 (中公文庫)感想
単なる官能小説かと思いきや、意外な展開が待っていた。描写する場面とそうでない場面の線引きが鮮やかで、敢えてすべてを描かず、読者に想像させる手腕が見事だと思った。サラッと書かれたようで、実は侮れない作品。
読了日:12月01日 著者:マリオ・バルガス=リョサ

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