2018年11月の読書メーター

11月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:2231
ナイス数:63

ラテンアメリカ五人集 (集英社文庫)ラテンアメリカ五人集 (集英社文庫)感想
バルガスリョサ、オクタビオパス、フエンテスなどの作品を含むコンピレーションアルバム的な作品集。中でもバルガスリョサの「子犬たち」の笑うに笑えなさが一番面白かったが、「ち○こ」というワードがあれほど頻出する短篇小説は初めて読んだ。
読了日:11月29日 著者:ホセ・エミリオ パチェーコ,カルロス フエンテス,オクタビオ パス,ミゲル・アンヘル アストゥリアス,マリオ バルガス=リョサ
青白い炎 (岩波文庫)青白い炎 (岩波文庫)感想
約150頁の詩(左頁に英文、右頁に対訳)と約370頁の註釈というパンチの効いた目次から始まる、厚さにして二センチあまりの文庫本。英語の詩を読むのは初めてだったが訳分からないなりに語感の美しさが伝わった気がする。富士川義之氏の対訳は、あまり意訳せずに原文の雰囲気を尊重していた印象。破天荒な構成と分厚さに怖じ気づくことなく、覚悟を決めて思いっきり飛び込んでしまえば意外と楽しめると思う。
読了日:11月24日 著者:ナボコフ
松浦弥太郎の「ハロー、ボンジュール、ニーハオ」松浦弥太郎の「ハロー、ボンジュール、ニーハオ」感想
暮らしの手帖編集長時代の著書。アメリカ、フランス、中国の国民性や考え方の紹介が中心で、終始ポジティブかつアクティブなパワーに溢れているので、そういうタイプではない人にはしんどいと思う。米仏中での経験を現在の仕事にどう反映させているか、についてもっとページを割いて欲しかったが、それは他の著書をご覧ください、ということだろうか。
読了日:11月15日 著者:松浦弥太郎
緑の家(上) (岩波文庫)緑の家(上) (岩波文庫)感想
とりあえず上巻を読み終えたが、物語がこの先どう展開していくのか、未だに予測できない。このままボンヤリ終わってしまったらどうしよう、という一抹の不安を抱きつつ下巻に進む。
読了日:11月10日 著者:M.バルガス=リョサ
秘密の武器 (岩波文庫)秘密の武器 (岩波文庫)感想
コルタサル「秘密の武器(岩波文庫)」読了。短篇5篇中2篇は他の短篇集で既読。人間の情念と日常を逸脱した超現実感のミックス具合がコルタサルの魅力だと思うが、本作収録の短篇では人間の情念、とりわけ不在者に対する情念の描写が印象的。「女中勤め」はあまりコルタサルっぽくない短篇で意外だった。
読了日:11月06日 著者:コルタサル
蜘蛛女のキス (集英社文庫)蜘蛛女のキス (集英社文庫)感想
読んでいて人と人が愛を育むことの尊さがグサグサ刺さったが、若干特殊な環境下であることは否めない。プイグ作品はブエノスアイレス事件、赤い唇を読んだが、本作が一番良かった。プイグ特有の文章構成が物語に見事にハマっていた気がする。どんな人物をモリーナに当て嵌めて読み進めるかが重要なポイントだと思う。
読了日:11月05日 著者:マヌエル・プイグ

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